皆さんは、電気工学科の研究室がどういうものか想像できますか?
最先端の研究を行っているところ…、部分的にではありますがそういう研究室もあります。毎日、半田ごてを使って電子回路を組み立てているところ…、毎日ではありませんがそういう研究室もあります。コンピュータの前で一日中プログラムを考えているところ…、確かにそんな研究室もあります。
大学院の先輩とともに食事に行ったり、先生やみんなとお酒を飲みに行ったり、合宿に行って馬鹿騒ぎをしたり、そう、ちょっとしたクラブ活動という風に想像するとわかりやすいかもしれません。少し違うのは、1月末に締切がある卒業論文を書くために、実験データをとったり、プログラムを作ったり、4年生全員がそういう目的意識をもって生活をする場なのです。最近は研究のために徹夜をするということは殆どありませんが、それでも卒業論文提出の締切が迫っている最後の数日間は、みんな苦しい、寝る時間も少なくなる、そう、産みの苦しみを経験します。企業の研究室と異なるのは、目的意識の中に「利潤」という2文字が入っていないことぐらいです。でも、卒業論文を提出した学生諸君は、着実に成長していきます。
工学部第一部電気工学科には、通信・情報、エネルギー・制御、材料・エレクトロニクスの各分野、あるいは、それらの融合した分野に関わる研究室が10研究室あり、希望すれば工学部第二部電気工学科の研究室や外部の研究機関の研究室(平成18年度は、KDDI研究所、NHK放送技術研究所、JAXAなど)でも研究することができるようになっています。ですから、1研究室に配属される研究室の学生数は10名を超すことはなく、先生や大学院の先輩などから直接研究指導を受けることが多くなります。
理系の大学の研究室は、人と人との交わりを通して、自分が成長していく最も重要な場といえるのです。
研究室一覧
(研究室をクリックすると各研究室紹介がご覧頂けます)
〈通信・情報分野〉
岩村研究室
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半谷研究室
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村口研究室
浜本研究室
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長谷川研究室
〈エネルギー・制御分野〉
内田研究室
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加藤研究室
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小泉研究室
〈材料・エレクトロニクス分野〉
佐野研究室
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福地研究室
〈通信・情報分野〉
携帯電話やインターネットが急速に普及して、通信・情報技術は今まで以上に我々の生活に欠くことのできない存在になっています。さらに地上ディジタル放送やCDMA、 OFDMなどの新しい通信技術の導入で今現在も弛まない進化を続けています。遠く離れた相手に音声や映像などの様々な情報を場所や時間を意識せずに安全に伝えたい。そのためには、どこからでも通信が行えるようにするにはどうしたらよいか、情報の誤りをどうしたら検出・訂正できるか、情報の安全をどのように確保するかなど、更に 便利にするために解決しなければならない問題がたくさんあります。一方、私たちの生活のすみずみまで入ったコンピュータとその中の莫大なディジタル情報をいかにコンパクトに圧縮するかということも重要な課題です。音声・映像分野では分析、合成、認識といった研究が大きく進展し、高機能・大規模化が進むLSI技術と融合して更なる発展が期待されています。
岩村研究室
岩村研究室では「情報セキュリティ」を研究しています。情報セキュリティの研究とはデジタル化されて流通される「情報」をいかに安全に守るかという研究です。例としては2011年から本格化するデジタル放送やDVDなどにおけるコンテンツの保護技術があります。今後のユビキタス社会に適したコンテンツや情報の保護を実現する新しい暗号や電子透かしの研究が望まれています。
半谷研究室
人とコンピュータの間でやり取りされる情報の質を、どのようにすれば高められるかという研究を行っています。例えば、同じデータ量でも「美しく感じる画像」を再現するにはどうしたらよいか、話しの中に含まれている「個人性」や雑音に埋もれてしまった「言葉」をいかに正確に抽出するか、署名をしたときに得られる筆記情報をもとに電子マネーが盗まれるのを防げないか…。企業や海外の大学との共同研究も積極的に行っている研究室です。
村口研究室
携帯電話などの無線通信システムやオフィスLANなどの光通信システムにおける多種多用な信号処理の研究を行っています。現在、特に注力しているテーマはソフトウェア無線に向けたオール・ディジタル受信機の構成と信号処理の研究、光通信では新しい光CDMAによるネットワーク構成と信号処理の研究です。さらにディジタルとアナログを融合した新しい機能を持った通信用ICの研究も行っています。
浜本研究室
画像情報処理に関する研究を中心に積極的な活動を行っています。その研究内容はハードウェアからソフトウェアまでとても幅広いです。例えば、研究室で独自に設計したイメージセンサLSIを活用して、従来の200倍以上の速さで動作する画像処理システム、360度の全周囲画像を取得する画像入力システム、部屋内の仮想位置から見た3次元画像を取得する画像入力システムなどの開発を行っています。
長谷川研究室
カオス理論や脳の情報処理モデルの応用、及び、次世代のモバイル通信ネットークに関する研究を行っており、特に、カオスと情報通信との融合によるブレイクルーを目指しております。現在は特に、膨大な情報量を扱う大規模なネットワークの最適制御、超高速通信を目指したカオス理論に基づく新しい通信方式、また、カオスの特徴を活かした探索アルゴリズムとその有効性解析に関する研究などを進めております。
〈エネルギー・制御分野〉
クリーンエネルギーである電気をどのように発電し、送電、蓄積し利用していくかということがエネルギー政策にとって重要な課題です。個人の家で電気を作り、それを売ったり買ったりする場合にどのような電力システムにすべきか、発電所をどのように運転したら無駄をなくすことができるかなどを研究しています。
また、ロボットや自動車などのシステムは、コンピュータを使用してインテリジェントに制御することが求められます。周りの状況を自動的に的確に認識し安全に効率的に動作するための自律移動・飛行ロボットの研究、人間との親和性を重視したコミュニケーションロボットの研究を行っています。
内田研究室
21世紀の電力システムを取り巻く状況は、規制緩和に伴なう電力自由化、資源・環境問題の深刻化・グローバル化、高齢化や人口減少に伴なう電力需要飽和などの不確定要素の大きい変化が予想されます。そのような状況変化の中で電気に求められる役割はますます増大し、将来の安定供給とコスト低減が強く求められます。そのために、電力の信頼度を適正レベルに保ちつつ、発電所、送電線などの電力システム設備を最大限に活用する技術がとても重要となります。
内田研究室では、不確定な変動要因に対しても安定かつ低コストに電力を供給するための、ロバストな計画手法や運用・制御方式、また、そのための解析手法の研究などを行っています。また、新発電技術やパワーエレクトロニクス技術などの新技術の導入についても研究を行っています。
[主な研究テーマ]
1.21世紀におけるエネルギー供給システム
2.電力自由市場下における合理的な系統計画・
系統運用
3.現有輸送設備を最大限に活用する系統制御技術
4.高速・高精度な系統解析手法
5.新エネルギー技術の電力系統への導入評価
加藤研究室
様々なシステムの中で、コンピュータは外界の状況を判断したり各種装置を制御したりあるいは人間との情報交換を行ったりします。ここでは、制御工学、知的情報処理、3次元CG、バーチャルリアリティなどの技術を駆使し、知的で自律性の高いシステムや、人間との親和性に富んだシステムを構築するための研究を行っています。
[専門分野]
システム制御、ロボット、バーチャルリアリティ
小泉研究室
地球環境問題の主要因の一つはエネルギー消費です。現在および近未来におけるエネルギーの主役は「電力」であり,パワーエレクトロニクスは,省エネルギー,エネルギー有効利用の鍵となる技術です。研究室では,DC/DCコンバータ,インバータ,整流器など,小型高効率電源の研究を基に,分散型電源用電力変換装置,配電系統用電力制御機器等へ研究を進めて行きます。
〈材料・エレクトロニクス分野〉
新材料の発見・開発とこれを用いた電子技術・光技術の格段の発展を目指し、デバイスとシステムの両面から研究を行っています。デバイス面では、マイクロ波ダイオードやマイクロ波トランジスタを用いた各種高周波回路の解析・設計・試作、各種光デバイスに用いられる化合物半導体のバルク・薄膜単結晶の作製とその電気的・光学的特性の評価、フォトクロミック光メモリ・ホールバーニング光メモリの研究、有機材料を用いた太陽電池の開発等を行っています。システム面では、将来の高速大容量フォトニックネットワークの構築に不可欠な、高繰返し超短光パルス発生器の開発や、超高速光情報伝送・処理システムに関する研究等を行っています。
佐野研究室
発光デバイス用材料としてワイドギャップ半導体を各種方法で作製し、その特性評価を行い、デバイス作製への適応性を検討しています。また、コンピュータ・シミュレーションにより、材料の特性の第一原理に基づく計算、電子デバイスの特性解析、金属多層薄膜の高周波解析、光フィルタの解析などを関連した分野の半実験的な研究を行っています。
福地研究室
将来の光通信システムでは、1テラビット毎秒を遥かに越える超大容量伝送能力が要求され、用いる光パルスの幅はピコ秒からサブピコ秒の領域に達します。このようなシステムを構築するには、光領域における多重化・符号化技術を駆使する必要があります。さらに、電子技術によらない全光学的な超高速情報処理システムや、サブピコ秒級の超短パルス光源の開発が必須です。本研究室では、光多重化・符号化技術や分散補償技術を駆使した光ファイバ伝送路の長距離大容量化の研究、非線形光学効果を用いた全光超高速情報処理に関する研究、高繰返し超短光パルスレーザの開発等を行っています。
[専門分野]
光情報伝送・処理/光デバイス